甘いコーヒー
あの日から
甘いコーヒーが飲めなくなったの
いつもあなたが淹れてくれてた
お砂糖とミルクがたくさんの
まるでミルクティーのような色
一緒に飲む朝がとても幸せだったわ
いつまでもそうやっていられると
思っていたの
あなたもわたしも幼くて
おとぎ話みたいな王子様とお姫様のよう
きっと永遠だと思っていたけど
いくつもの手と紫色の誘惑に
王子様は連れていかれてしまった
心に空いた穴に
甘いコーヒーはひどく沁みて
とてもとても痛くて
代わりにアルコールを流し込む
忘れさせてよ少しでも
そう思えば思うほどに
あなたとの朝を思い出した
今はもう甘いコーヒーを飲んでも
心が痛むこともないわ
王子様との思い出の朝も
また違う王子様のキスで目覚めるの
あなたも新しいお姫様と
幸せな夢をみていますように